形成外科とは
身体に生じた組織の異常や変形・整容的な不満足に対して、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることにより、皆さまの生活の質 "Quality of Life" の向上に貢献する外科系の専門領域です。（日本形成外科学会HPより引用）
怪我や手術でできた傷跡をできるだけ目立たないようにしたり、ほくろや皮膚腫瘍、あざ、火傷やケロイド、巻き爪や美容外科手術などの治療を行います。総合病院においては、先天奇形や乳癌や頭頸部癌術後の乳房再建、顔面骨骨折など、その治療はさらに多岐に渡ります。
形成外科で対応可能な疾患
けが（外傷）、傷あと
- やけど
- 凍傷
- ケロイド、肥厚性瘢痕
- 瘢痕拘縮
- 難治性潰瘍
- 褥瘡（床ずれ）
- 顔面骨骨折
- 手指の外傷
腫瘍
- 皮膚のできもの、イボ（腫瘍）
- 皮膚癌
- 治療によってできる手術創や変形の修復
- 乳がんや頭頸部癌治療後の再建
先天異常
傷痕を目立たなくしたい方へ
怪我や、重度のやけどによる瘢痕、目立つ手術創などは、どうしても気になってしまうものです。
一度、身体の表面にある程度以上のダメージを受けてしまうと、現代の医学でもその跡を完全に治すことは、残念ながらできません。
治療方法やどの程度目立たない状態まで治せるかは、その部位や程度、患者様それぞれの体質などによっても異なります。
形成外科と美容整形/外科
「形成外科は美容整形とは違うの？」と訊かれる患者様がいらっしゃいます。形成外科は、生まれつき、あるいは外傷や事故などで身体の表面にあらわれた傷や傷跡、またケロイドなど機能上・形態上の損傷を、できる限り目立たないように修復することを目的としています。それに対し、美容整形・美容外科では機能上・形態上まったく問題がなくても、身体のパーツの形状を手術によって変える治療を行います。そのため、広い意味では形成外科の中に含まれると言えます。
形成外科は、整形外科とは全く違う診療科です
整形外科は、身体の表面ではなく、骨・関節・筋肉・腱などの運動器官を構成するパーツすべての故障や疾患の治療を行う診療科です。生活の中で自然に行う営み（立つ・座る・屈む、歩く・走るなど）にともなう動作の不具合や痛み（たとえば腰痛や膝痛など）から、激しいスポーツで起こる特有の故障まで、整形外科は運動器官の治療を専門とします。